介護職経験談

介護職になりたい方必見、介護職になって失敗しやすい業務6選、筆者の失敗談付きで紹介!

介護職経験談

今回は、介護職になって最初の頃よくある失敗をまとめてみました。これから介護職になりたいと お考えの方、介護職の仕事に興味をお持ちの方に、役立てていただければ嬉しいです。

介護職になってすぐ頼まれる見守りって見守るだけでいいの?

介護での見守りとは、介護職員が利用者様のそばにつき、いつでも介助出来る態勢の事を言います。

見守りで特に重要なこと
  1. 一人の利用者様を見るのではありません。危険が無いか、困ってないか、利用者様全体を見るようにします。
  2. 見守りで重要なことは気づくことです。動きだそうとしたら「トイレかな?」とか、顔が赤かったら「熱がないかな」って気づいてあげることです。
  3. 利用者様に出来ることは自分でして頂く。自分で出来るまで見てあげることも見守りになります。

チェック項目の3は介護用語で自立支援と言います。

介護施設に入職して1週間ぐらい、早いところでは2日目ぐらいで「利用者さんの見守りしてください」と言われます。新規職員の受け入れ態勢がしっかりしているところでは、マニュアルに沿って見守りの仕事内容を教えてくれます。人手不足の介護現場では「見てくれてたらいいよ」と言われることがあるかもしれません。

人手不足の介護施設では、新人職員に教えられないほど忙しいのです。現在の介護施設で約7割は人手不足で新人職員に教えたくても教えられない介護施設だと思います。新人職員を人手不足でも教育するシステムを作ることが介護業界の今後の課題だと思います。

見守り失敗の体験談

自分も介護主任だった頃、忙しい事を理由にしてしまいました。新人職員に対して間違いを犯してしまいました。新人職員が入職して5日目ぐらいだったと思います。20代の若い新人職員が「次何したらいいですか?」っていう問いに「見守りしといて~」と簡単に言ってしまいました。

自分が忙しかったこともあってその場を離れました。しばらくするとドーンっと音がしたので、走って行くと杖歩行で歩ける女性の利用者様が転んでいました。新人職員を一人にしてはいけないというマニュアルを破ってしまったのです。

男性職員に「どうした?なんでこけた?」と聞いたところ、「歩いてる途中でつまずいたんです。それで、危ないと思ったんです。ただ、見守りしといてって言われていたので、転ぶのを見守りました。」と満面の笑みで言われ、今でも覚えていますが頭に爆弾が落ちたような衝撃でした。

幸い女性の利用者様はケガがありませんでした。「新人職員に見守り業務の内容についてしっかり説明しなかった自分の責任です。そして当時介護主任の私は、事故報告書を必死に書きました。「見守り」とは、転ぶのを見ていることだけすればいいのではなく、転びそうな利用者様がいたら、手を差し伸べてあげて未然に防いであげる業務のことをいいます。

見守りの極意は気づきです

リスクに早めに気づいて行動する。介護では気づきが重要になってきます。「難しいよ」と思うかもしれませんが10年、20年のベテラン介護士になると、利用者さんが行動した時、この先こうなるから危ないなと分かってきます。

感のいい、気づきが優れている職員だと、3秒先の未来が見えるようになります。まるで、漫画ワンピースに出てくるカタクリっていうキャラのようです。(知らなかったらすみません)ただ、そうは言っても全てが見えるわけではないです。

毎日接している利用者さんだから、行動を先読みできるようになるんです。毎日リスク察知するように脳を使っていると、自然と身につくのかもしれません。ベテラン介護士になれば、転倒などの事故が極端に少なくなってきます。

介護職になって悩んでしまう無くなる洗濯物

介護施設でよく無くなる洗濯物
  1. 靴下
  2. タオル
  3. 肌着
  4. パジャマのズボン

名前を書いてても無くなるから不思議です。

利用者様が入浴するのは週に2.3回なのですが、50人の老人ホームで一日約14人入ります。一日14人分の洗濯物があります。乾燥が終わった後、洗濯物をたたみます。毎回ではありませんが、だいたい9割の確率で洗濯物が無くなります。

特に行方不明になるのが靴下です。片方だけ行方不明になります。他の洗濯物に混ざったり、他の利用者様のタンスの中に入っていたりしますが、完全に無くなることはありません。自分が短期入所(ショートスティ)担当だった頃、最終日に荷物チェックをするのですが、靴下が片方だけありませんでした。

施設に入所した時に写真を撮りその写真を見てチェックするのですが、白色のどこでもあるような靴下だけがありませんでした。まずは本人の了解を得て部屋やタンスを探しましたがありませんでした。近くの利用者様の部屋やタンスを探してもありません。利用者様を送る時間が迫っていました。他の職員の協力をもらい10人で片方の靴下大捜索の始まりです。

50人の居室、タンスをくまなく探してもありませんでした。そのまま利用者様を自宅に送り届け謝罪をして、後日購入して届けようと思っていました。その後、ご家族からパジャマに着替えようとして靴下を脱がせたら、片方の足だけ靴下を2枚履いてましたと電話がありました。結局一番身近にあったというおちでした。

それからというもの、介護主任は最初に、本人様の確認を1番に行いました。ショートスティの洗濯物は洗濯ネットに入れて別に洗濯しました。その後、ショートスティの洗濯物の行方不明が激減しました。

利用者様にもプライバシーはあります!お部屋はノックです

ノックのする意味
  1. 利用者様はお客様です。家族でも、お友達でもありません。他人の部屋に入るのにノックは当たり前です。
  2. 利用者様は家賃をお支払いしています。賃貸住宅を借りているのと変わりません。絶対ノックしますよね。
  3. 介護施設で仕事が慣れてくるとノックを忘れてしまいます。ノックをしない事が当たり前にならないように意識しましょう。

自分たちにもプライバシーがあります。利用者様にもプライバシーがあります。

老人ホームでも個室と多床型と2種類あります。個室は1人部屋になっています。多床型は2名から4名の方が一緒に生活されます。病院の部屋をイメージしたらわかりやすいです。介護では利用者様の部屋に入室する場合は必ずノックをするようにと教えられます。

介護施設は生活の場と教わるからです。老人ホームでも居室料があり、しっかり家賃として支払いがあります。簡単に説明するとマンションに介護職員がいて、できないことのお手伝いをする為に部屋に入ります。その場合ほとんどの方がインターホンを使います。

介護施設には各部屋にインターホンがありませんので、ノックを行います。でも、このノックを必ず忘れずに行っている施設がどれだけあるのかと疑問に思うくらいノックをしてないと思います。自分もこのノックで失敗したことがあります。

ノック失敗談

各居室のゴミ集めをしていました。すっかりノックすることを忘れ、次々と居室のゴミを集めます。ある利用者様の居室の扉を○○さ~んって言いながら開けると、そこにはご家族様がいました。自分も動きが止まり、ご家族もあ!と言われ動きが止まります。

どちらも止まったままで、気まずい空気になります。自分の額からジワジワと汗が出てきました。すみませんでしたと大きく頭を下げて静かに扉を閉めたのを覚えています。日頃からノックの意識がないから、こういう失敗をします。

利用者様との慣れ気をつけましょう。

そして介護で一番天敵なのが、なれ合いです。このなれ合いが一番のトラブルを引き起こし、苦情の原因になります。職場で必ず会う利用者様とは8時間一緒にいるわけです。もしかしたら自分の家族より長いかもしれません。嫌でも慣れてきます。

8時間もお客様といるサービスは介護ぐらいかもしれません。だからこそ、お客様という意識が大切だと思います。親しき中にも礼儀あり。ほんとに介護には必要な言葉だと思います。給料は利用者様から頂いていることを忘れないようにしましょう。

介護職になって起こす介護事故ナンバー1スキンーテア

介護で一番多い事故はスキン-テア(皮膚裂傷)です。スキン‐テアとは、加齢により皮膚が弱くなり、軽い圧迫・ずれにより皮膚が裂ける現象が起きます。何気ない日々の行動によっても発生してしまいます。ベテランの介護士でもよくある事故の一つです。

スキンーテアの予防対策

スキンーテアの原因
  1. 高齢者は皮膚が弱くなります。高齢者は新陳代謝が低下します。新陳代謝が低下すると皮膚の弾力が低下し、皮膚が薄くなります。
  2. 高齢者は皮膚が乾燥します。高齢者は汗や皮脂の減少します。汗や皮脂が減少すると、皮膚のバリア機能が低下し乾燥します。
  3. 介護者の力任せの介護です。介護者が介護中に手を持って引っ張ったり、爪が利用者様の皮膚に引っかかったりします。原因は介護者にもあります。

以前はスキンーテアを皮膚はくりと言ってました。

スキンーテアの予防対策

介護職になってスキン-テアを100%防ぐことはできません。出来るだけ起きない用にすることは出来ます。予防策として、①肌を出来るだけ出さない。長袖長ズボンをはいてもらう。②長袖や長ズボンの下にレッグカバーやアームカバーを付ける。③周囲の環境を整える。手足がぶつかりそうな場所にクッションカバーを付け保護する。

④優しく体を洗う。スキン-テアは入浴時に起きやすいです。皮膚を1番露出します。タオルで洗っただけで皮膚に摩擦が起こり皮膚裂傷になります。手の上で泡を転がすように洗うだけで予防になります。

⑤保湿剤を塗る。スキン-テアが起きる要因の1番は乾燥です。皮膚が乾燥するから、摩擦や力が加わった時にビリッと皮膚裂傷します。ある病院で高齢者の患者さんに1日2回保湿剤を塗るようにしたところ、病院内の75%のスキンーテアの改善があった程です。

スキンーテア失敗談

自分が介護職になって入浴中、スキンーテアの失敗談です。利用者様を車椅子から入浴用ストレッチャー(入浴用のベット。寝て入れるお風呂)に移乗しました。手首の下を持っていました。少し力を入れて持っている手ごと手前に引っ張りました。

ちょうど自分の親指がズルっと利用者様の皮膚ごと動いた感覚がしました。見てみました。自分の親指の形に利用者様の皮膚が裂傷していました。自分は初めての経験でした。あたふたしてしまいました。教育係の先輩が迅速に対応し、施設内の看護師を呼んで処置したもらいました。

その後、利用者様に謝罪しました。ご家族にも謝罪の電話と、スキン-テアが起きた説明。皮膚の状況を報告し、今後の対応策の説明もしました。その時学んだ事は介護する側の少しの油断と確認不足の為に、利用者様が痛い想いをするんだ。介護士の行動一つで命に関わることがあるんだと反省したことを覚えています。

介護職になってみんな体験する入浴拒否

一人で入浴介助が出来るようになれば、立ちはだかる壁があります。入浴拒否です。入浴介助には工程があって、①血圧、体温測定②入浴声掛け③着替え準備④お風呂まで誘導⑤入浴介助と5項目に分かれます。②の入浴声掛けの時に「〇〇さん後30分後ぐらいにお風呂入りますね。着替えの準備しましようね。」と言った時には、「入ります。お風呂は大好きです。」と言われます。

いざ④の誘導の時に、「〇〇さん、お風呂いきますよ。」と言うと「は?お風呂?私は入りませんよ。もう入りました。」と言われます。この、「もう入りました。」と言う時が介護職になったばかり方には一番大変です。

この利用者様の中ではもう入っているので、それをもう一度入れと言っているのですから、余計に拒否が強くなります。介護者が「さっき入るって言いましたよね。」とか「まだ入ってませんよ。」なんてしつこく言ってしまうと興奮して入浴しなくなります。

入浴拒否の対策

対策としては、入浴介助に慣れてくると拒否してくる利用者様が分かってきます。利用者様が拒否する言葉は毎回パターン化してきます。それが、分かってくると対策が練れます。「もう入りましたよ。」という利用者様には、「あら、さっきお風呂に入る為に着替えを準備しませんでした?」と言いながら着替えを見せたりします。

すると「あら?本当ですね?私の勘違いですね。」となります。自分が言ったことに疑問を持たせます。「もう入りました。」と言った事と、着替えを準備した事に矛盾が生じることになります。実際に準備した着替えを見ると余計に自分が言った事に疑問をもちます。

つじつまを合わせたくなるので自分の言った事が勘違いだったということにしたくなります。そうなると、「じゃ、お風呂行きましょうか?」「はい。行きましょう。」となるのです。ただ、お風呂に入ることだけを伝えるのではなく、疑問に持ってもらうことで、スムーズに誘導できるようになります。

入浴拒否体験談

自分も介護職になりたての頃には、入浴介助の誘導で何回も失敗しました。お風呂誘導時に、「○○さんお風呂いきますよ。」と声掛けすると、「俺は、入らんよ。風呂は昼じゃなくて、夜入るんだ。」と言われました。「夜は入れませんよ。人いないから。」とか、「お風呂入るっていいましたよね?」「時間がないから、お願いだから入ってください。」

と押し問答しているうちに利用者様が怒りました。「俺は、絶対風呂には入らない。」「出ていけ。」結局その日はお風呂に入りませんでした。翌日、先輩に昨日の事を伝え先輩の対応を見せてもいました。

この日も「風呂は昼じゃなくて、夜入るんだ。」と同じこと言いました。先輩は「でも、○○さん夜はお酒飲むから、今お風呂入ってたほうが、ゆっくり飲めるんじゃないですか?」と言いました。暫く考え「そうですね。入りましょう。」とニコニコしながらお風呂に行きました。

この時思いました。正当な理由だけを言わない。介護側のお願いだけを言わない。利用者様にとっての利点もいうこと。どんな事でも自分が選んでいると思えることが大事だと思いました。

介護職になって求められる早い仕事の失敗

ある程度、介護施設の仕事に慣れてくると人手不足な施設ほど早い仕事を求められます。入職当時の頃は「ゆっくりでいいからね」と言われます。仕事が出来るようになると、途端に早く早くとせかされます。本当は急がなくていいんです。急いではいけないんです。介護施設は刑務所とは違います。利用者様の生活の場だからです。

職員の中でも急ぐ職員ばかりではありません。利用者様の目線に立って仕事をする介護職員もいます。しっかり教育された施設では、利用者様の生活を支える為に職員がいること。早く終わる職員が仕事が出来る職員じゃないですと評価している施設もあります。

早く仕事をした結果の失敗談

私も早い仕事を求められた結果失敗しました。フロアーの床をモップで水拭きしていました。オムツ交換の時間になりました。急いで終わらせないといけない。早く、早く、とそればかりでした。ここで水拭きモップの水を絞るのを怠りました。フロアーを走ってた職員が濡れた床で滑ってころんでしまいました。

打撲ですみました。上司からは「こんな濡れた床では転んで当たり前です。利用者様だったら骨折してたかもしれません。早さも大事です。早さ以上に利用者様はもっと大事です。」と指導を受けました。その時は自分が全部悪いと自分を責めてしまいました。

色々経験した今だから言えること。モップを絞らなかった自分も悪かった。それ以上に早く、早くと早さを求める環境が一番悪い。人が育つ上で大事なこと。その人自身の意識も大事だと思います。それ以上に早く急がせない環境が大事だと思いました。

介護職よくあるおもしろ失敗

  1. ボールペンをよく無くします。名前を書いている職員もいますが、一番いいのは、無くなるのを前提にして100均のボールペンがベスト。自分がボールペンを無くした時は、元大工だった利用者様が耳にかけて、大工みたいにしてました。シルバーのボールペンが耳に光ってました。
  2. ピッチをよく持って帰ります。ピッチとは、各居室に利用者様が、職員に用時がある時や気分が悪い時などボタンを押すと、このピッチにコールが鳴るようになっているのです。だいたいポケットに入れて仕事するため、よく持って帰ります。帰る前には着てた服のポケットは要確認。自分はそのまま気づかず持って帰り洗濯機へGO~。めちゃくちゃ怒られました。
  3. 上履きのまま帰ります。なぜか忘れます。帰ってから気づきます。もう、意識しかありません。帰るときには履き替える。ぶつぶつ独り言のように。自分は靴箱に履き替えると紙に書いて張ってましたが、それでも忘れます。これで怒られはしないので、笑うしかありません。利用者様への会話のネタになります。

ボールペン本当によくなくなります。

介護職あるあるです。

 

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